米国議会・大統領選挙期間中の大きな株価変動を、米国インデックスオプションを使って利益にかえるための初心者向けガイド

米国議会・大統領選挙期間中の大きな株価変動を、米国インデックスオプションを使って利益にかえるための初心者向けガイド

US Election 2024 10 minutes to read
コーエン・ホーレルベケ

オプション戦略責任者

サマリー:  この記事では、2024年の米国選挙期間中の市場の変動に対してヘッジを行ったり利益を得たりするために、SPXやNDXなどの米国指数オプションをどのように使用するかについて説明しています。プロテクティブ・プット、プット・デビット・スプレッド、コール買い、プット・クレジット・スプレッドなどの戦略を取り上げ、選挙関連の市場変動に対応するための方法を紹介しています。


オプションは複雑で高リスクな商品であり、知識、投資経験、そして多くの場合、高いリスク許容度が必要です。オプションに投資する前に、その仕組みやリスクについて十分に理解することをお勧めします。

本レポートは、サクソグループのアナリストによるレポート原文(英語)を、オプショントレード普及協会(株式会社M&F Asset Architect)代表 守屋史章氏が翻訳されたものです。

 

米国議会・大統領選挙期間中の大きな株価変動を、米国インデックスオプションを使って利益にかえるための初心者向けガイド

はじめに

2024年の米国議会・大統領選挙が近づいておりますが、市場は、選挙結果の不確実性が生み出す大きな株価変動の可能性に身構えつつあります。この記事では、次のように市場に対して最もネガティブな影響を与える可能性のあるものと、最もポジティブな影響を与える可能性のあるもの2つの主要な選挙シナリオを想定して話を進めていきます。

  1. 民主党の圧勝(ハリス氏勝利、議会も民主党)予想される法人税の引き上げと規制の強化により、市場に悪影響を与える可能性があります。

  2. ハリスの行き詰まり(ハリス氏勝利も、議会はねじれ)大幅な政策変更が議会を通過しにくくなるため、市場にとっては良い結果をもたらす可能性がありますが、動きは強いものではないかもしれません。

これらのシナリオは、投資家にとってはリスクでもあり、チャンスでもあります。市場の大暴落から自身のポートフォリオを守るにせよ、株価の変動が大きくなることを活かす戦い方をするにせよ、米国インデックスオプション(SPX、NDX、RUT)が、選挙という不確実性に支配される現在の市場で戦うための戦略的なツールとなり得ます。

この記事では、インデックスオプションをどのように使えばよいのか、以下の2点について説明します。

  • 潜在的な市場下落に対するヘッジ方法(:民主党圧勝の場合)
  • 選挙による株価変動を利益にかえる方法−コール買いやクレジットスプレッドなどのオプション戦略

1.インデックスオプションとは?

インデックス・オプションは、S&P 500(SPX)、NASDAQ-100(NDX)、ラッセル2000(RUT)など、様々な株式市場の指数を原資産とし、これを直接取引したり、あるいはポートフォリオのヘッジに利用したりすることができます。これらのオプションは、満期時のインデックスの値(清算指数)に基づいて現金決済されるため、原資産の現物株式を保有しておく必要もなく、また満期に現受け(株式を売買)する必要もありません。

一般に、SPYやQQQといったETFオプションも、インデックスの取引に広く利用されますが、インデックスオプションには次のような利点があるためこちらもまた使いやすいものであると言えるでしょう

  • 現金決済:株式の準備が不要で、満期において株式の売買も行われないため、複雑さが軽減されます。
  • 想定元本が大きい:インデックスオプションは通常、想定元本が大きいため、大規模なポートフォリオの管理や大きなリスクを取りたい場合などに効率的に対応できます。 

これらの理由から、インデックスオプションは、米国選挙のような市場への影響の大きいイベントにおいて、市場の大きな動きから自身のポートフォリオを守るため、また、利益を得るための、トレーダーにとって好ましいツールだといえるのです。.


2.なぜ選挙は大きな株価変動をもたらすのでしょうか、また、インデックス・オプションを使って、どのようにこのボラティリティ(株価変動)を利用できるのでしょうか?

米国の選挙は、その結果いかんによって、将来の政策が変わってくることになりますが、選挙結果は誰にも予想できない不確実なものであるがゆえに、この不確実性により市場において大きな価格変動が起こる可能性があるのです。
例えば、民主党が優勢になれば、法人税増税への懸念から市場が否定的な反応を示す可能性がありますが、ハリス氏が自由に政策を実行できない状況(ハリス氏の行き詰まり=議会のねじれ:ハリス氏勝利も議会が上下両院を民主党が取れない状況)となれば、市場は肯定的な反応を示す可能性がある、といったように、結果がわからない以上、株価がどうなるかもわかりませんし、選挙前に大勢がどちらかに偏ってしまえば、もし異なる結果になった場合に、そのポジションの逆回転により大きな株価変動が生じる可能性もあるのです。

インデックスオプションは株価変動の拡大局面でどのように役立つのでしょうか?

  • 市場の下落に対するヘッジ: 

    選挙後の市場の下落からポートフォリオを保護する効果的な方法の1つは、プロテクティブプット(=保険のプット買い)です。SPX、NDX、RUTなどのインデックスのプットオプションを買っていれば、市場が大きく下落した場合には、このプットが大きな利益を上げる可能性があるため、ポートフォリオの損失を相殺できうるわけです。

  • 価格変動からの利益:

    一方、市場がポジティブに反応すると予想される場合は、ロングコールやプットクレジットスプレッドなどの戦略により、リスクとコストを抑えながら株価が上昇するシナリオ下において利益を得ることができます。


重要な注意事項: 

この記事で取り上げられている戦略例は、純粋に教育目的で提供されるものです。これらは、皆さんが、オプション的思考プロセスを身につける助けになることを目的として提供されているにすぎず、安易に取り組むべきものではありません。すべての投資家及びトレーダーは、投資判断を行う前に、自身の選択する戦略のリスク評価を実施しなければなりません。すなわち、自身の資産状況、リスク許容度、投資目標を考慮に入れて当該戦略をとることに対する投資判断を行う必要があるということです。株式市場への投資にはリスクが伴い、十分な情報に基づいた意思決定を行うことが重要であるということを肝に銘じておかなければなりません。


3. 米国選挙における株価変動を利益に変えるインデックスオプション戦略例 


A.
プットオプションでポートフォリオをヘッジする 

選挙結果は、しばしば大きな市場の変動(ボラティリティ)をもたらします。米国の選挙後に株価の下落が懸念される場合、ポートフォリオを保護する効果的な方法の1つは、特にプットオプションを利用することです。

プロテクティブプット(保険のプット買い)


プロテクティブプットは、ポートフォリオをヘッジする最も簡単な方法の1つです。インデックス(SPX、NDX、RUT)のプットオプションを買うのです。選挙後に市場が下落した場合、プットオプションの価値は上昇するので、あなたの広く分散されたポートフォリオの損失の一部または全部を相殺してくれるでしょう。

例えば、あなたのポートフォリオが現在約100,000ドルの資産価値があるとしましょう。S&P 500が5%下落する可能性があると予想している場合(現在の5,800ポイントから約290ポイント)、権利行使価格5,510のアウトオブザマネーのプットオプション(P5510)を買えば、いくら下落しても5510ポイント以下の部分の損失はカバーされます。ただし、この戦略にはコストがかかります。下掲のオプションチェーン(価格表)を御覧ください。11月15日に満期を迎えるSPX-P5510の購入には約3,230ドル(1枚32.30ドル×100株相当)のコストがかかるため、損益分岐点は5,477.70ポイントということになります(権利行使価格からオプションプレミアム引いて算出:5510-32.30=5477.70)。このプロテクティブプットが意味を持ってくるのは、S&P 500が5%以上下落した場合ということになります。

すなわち、支払コストを考えると、インデックスが大きく下落しない場合、つまり緩やかに下落する場合、この戦略はあまり効果がないことになります。


プットデビットスプレッド−より費用対効果の高い下落ヘッジ

ポートフォリオの下落ヘッジをより効果的に行うために、プットデビットスプレッド戦略を利用することもできます。これにより低コストで株価の下落ヘッジが可能になります。この戦略では、現在の指数の値に近い権利行使価格のプットオプションを買い、買い支払いコストを下げるために、権利行使価格の低いプットオプションを売ります(売ることによりプレミアムを受け取れます)。

例えば、権利行使価格5,510のプットオプションを単騎買いする代わりに、より高い権利行使価格のプットオプション(P5600など)を買い、P5500を売るというスプレッド(=買いと売りを両方持つポジション)を組むのです。このスプレッドの純コストは、P5510を単騎買いした場合の3,230ドルのコストに比べて、1,220ドル(12.20ドル* 100)と大幅に低くなっています(P5600買いで44.5~44.8ドル支払い、P5500売りにより32.2~32.7ドル受け取るため、差し引き約12.2ドルの支払いとなる)。

この戦略では、最大利益が2つの行使価格の差額(5600-5500=100ドル  ×100)から支払コストを引いた額(つまり、10,000–1,220= 8,780ドル)に制限されますが、それでも5%程度の市場の下落に対して十分なヘッジとなることがわかると思います。すなわちS&P 500が満期までに5,500程度まで下落した場合に十分なヘッジ効果があるということです。5%を超えるような下落はないと予想するならば、このポジションは費用対効果の高い下落ヘッジ戦略だといえるでしょう。


B. 株価指数の上昇から利益を得る: コール買いとプットクレジットスプレッド

選挙結果は、株式市場の下落を引き起こすだけではありません。市場が好意的に反応した場合、急激な上昇をもたらすこともあります。このような上昇シナリオから利益を得る単純な方法の1つは、コールオプションを買うことです。株価が上昇すれば利益を得られる可能性があります。

コール買い:

コールオプションを買えば、満期までに特定の価格(権利行使価格)でインデックスを買う権利が与えられます。これは義務ではありません(不利ならば放棄できる=買わなくてもよい)。例えば、下掲の例では、1115日に満期を迎える権利行使価格5,800SPXコール(C5800)を買うには、12,910ドル(129.10ドル×100)のプレミアムを支払う必要があります。S&P 500が大幅に上昇した場合に利益を得られる可能性があります。

しかし、このコールオプション(C5800)の損益分岐点は5,929.10であり、これが利益になるためにはS&P 500がその損益分岐点を超える必要があります。市場が現在約5,800で取引されていることを考えると、このポジションが満期までに損益分岐点を超えるには、大幅な上昇が必要になります。これはけっして不可能というわけではありませんが、非常に投機的(運の要素が強い)な取引であり、エントリー時に費用がかなり多くかかります。

では、エントリー時のコストを削減しつつ利益の可能性を高める戦略はないのでしょうか?

プットクレジットスプレッド:

市場の上昇で利益を上げる戦略はコール買い以外にも、より勝率を重視したプットクレジットスプレッド戦略というものがあります。この戦略では、権利行使価格の高いプットオプションを売り、同時に権利行使価格の低いプットオプションを買います。この戦略は、ポジションを組成した際には、差し引きでオプション料が受け取りとなり(=クレジット)、指数が高い方の権利行使価格を上回っていれば利益が出ます。

上掲のプットクレジットスプレッドの例は、満期11月15日、権利行使価格5,700のプットオプションを売り、権利行使価格5,650プットオプションを買っています。この戦略の仕組みは次のとおりです。:

  • P5700を売り(63.6〜64.4ドル)、P5650を買う(53.7〜54.1ドル)と、1,030ドル(10.30ドル×100)前後のプレミアムを受け取ります。 
  • 最大損失額は3,970ドルです(権利行使価格の差額5,000ドル-受取プレミアム1,030ドル=3,970ドル)。

  • 最大利益は受け取りプレミアムです:1,030ドル。
  • 損益分岐点は5,689.70です(高い権利行使価格から受け取りプレミアムを差し引いた額)。 

この場合、S&P 500が5,700を超えていれば(現在価格より多少下落したとしても)、受け取りプレミアム分全額、すなわち最大利益1,030ドルを得ることができます。市場が5,700を下回った場合でも、最大損失は3,970ドルであり、これはコール買い戦略の場合のコストよりも大幅に低くなっています。

プットクレジットスプレッド戦略は、コール買い戦略に比べてよりコスト(最大損失額)を抑えつつ、選挙後の市場が中立(多少の下落も許容)から上昇するという予想を実現できるのです。これは、確率に基づいた戦略であり、選挙によって市場が急騰する可能性のある場合おける、より優れたリスク・リターンを持つ戦略と言えるでしょう。


4. タイミングが重要:これらの戦略をいつ実施するか

 

  • 選挙前: 投票日が近づくにつれて、インプライドボラティリティ(オプショントレーダーが予想する株価変動率)が上昇していきます(オプションの相対的な価格が上昇します)。選挙前は、予想される大きな株価下落から守る、あるいは大きな株価上昇から利益を得るために、プロテクティブプットまたはプットクレジットスプレッドを仕込んでおくには理想的な時期といえるでしょう。
  • 選挙当日の夜と選挙後: 短期的な株価変動を利用したいトレーダーにとって、選挙当日の夜は突然の大きな市場変動を利用できる可能性があります。ゼロDTEオプション(満期までの残存日数が0日=最終取引日のオプション)を使用すれば、このタイミングの急激な株価変動をダイレクトに捉えることができますが、高いリスクも伴います。

5. 留意すべき主なリスク

  • インプライドボラティリティリスク: インプライドボラティリティが高いということは、オプションが割高であることを意味します。 市場が予想ほど動かない場合、特にコール買いやプロテクティブプットのような利益が出るために大幅な株価変動が必要な戦略では、オプションに支払われたプレミアムのすべてを失う可能性があります。
  • 満期リスク: オプションには有効期間があります。オプションが期限切れになるまでに市場が動かない場合、その価値のすべて失う可能性があります。討論会、選挙日、世論調査の結果発表などの重要なイベントに合わせて取引のタイミングを計ることは、戦略の効果を最大化するために不可欠です。 
  • スプレッド戦略の最大利益の制限: プットデビットスプレッドやプットクレジットスプレッドなどのスプレッド戦略は、最大損失と最大利益がどちらも制限されます。これらの戦略は費用対効果が高い一方で、利益も限定的であるため、適切な権利行使価格を選択し、リスクとリターンのバランスをとることが重要です。

6. 利用可能なインデックスオプション一覧

流動性とスプレッド(買い気配と売り気配の価格差)に関する注記

これらのインデックスオプションは、幅広い市場をその対象とし、原資産の株価変動からのポートフォリオの損失をヘッジするための効果的なツールですが、これらの商品の中にはビッドアスクスプレッド(買い気配と売り気配の価格差)が広いものもあることに注意することが重要です。スプレッドが広い場合は、流動性が低いことを示しており、商品を積極的に取引する買い手と売り手が少ない可能性があることを意味します。買い価格と売り価格の価格差が大きいと、エントリーとエグジットにおいてコストがより多くかかることになります。この場合、スプレッドのコストが収益性を低下させることがあることはもとより、利益を失う可能性すらあるため、インデックスオプションの様々な戦略が常に実行可能であるとは限りません。

 


 

結論

来たる米国大統領選挙は、トレーダーにとってリスクとチャンスの両方をもたらします。SPX、NDX、RUT などのインデックスオプションを使用することで、ポートフォリオをヘッジしたり、選挙による大きな株価変動(ボラティリティ)から利益を得たりすることができるわけです。プロテクティブプット、プットデビットスプレッド、コール買い、プットクレジットスプレッドなどの戦略を理解することは、選挙シーズンにおける不確実性下の市場において戦うのに役立つはずです。これらの戦略を持つことで、大きな株価変動のある市場においても自信を持って戦略的に戦うことができるでしょう。

口座開設は無料。オンラインで簡単にお申し込みいただけます。 

最短3分で入力完了!

【ご留意事項】

■当資料は、サクソバンクグループのアナリストによるマーケット分析レポートの転載、もしくは外部のアナリストからの寄稿となっております。
■当資料は、いずれも情報提供のみを目的としたものであり、特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
■当資料は、作成時点において執筆者またはサクソバンク証券(以下「当社」)が信頼できると判断した情報やデータ等に基づいていますが、執筆者または当社はその正確性、完全性等を保証するものではありません。当資料の利用により生じた損害についても、執筆者または当社は責任を負いません。 
■当資料で示される意見は執筆者によるものであり、当社の考えを反映するものではありません。また、これら意見はあくまでも参考として申し述べたものであり、推奨を意味せず、また、いずれの記述も将来の傾向、数値、投資成果等を示唆もしくは保証するものではありません。 
■当資料に記載の情報は作成時点のものであり、予告なしに変更することがあります。 
■当資料の全部か一部かを問わず、無断での転用、複製、再配信、ウェブサイトへの投稿や掲載等を行うことはできません。
■上記のほか、当資料の閲覧・ご利用に関する「免責事項」をご確認ください。 
■当社が提供するデリバティブ取引は、為替相場、有価証券の価格や指数、貴金属その他の商品相場または金利等の変動によって損失を生じるおそれがあります。また、お預けいただく証拠金額に比べてお取引可能な金額が大きいため、その損失は、預託された証拠金の額を上回る恐れがあります。
■当社が提供する外国証券取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。手数料については、「取引金額×一定料率」又は「取引数量×一定金額」で求めた手数料が一回の取引ごとに課金されます。ただし手数料の合計額が当社の定める最低手数料に満たない場合は、手数料に代えて最低手数料を徴収させていただきます。また取引所手数料等の追加費用がかかる場合があります。 
■取引にあたっては、取引説明書および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。 
■当社でのお取引にかかるリスクやコスト等については、 こちらも必ずご確認ください。

サクソバンク証券株式会社
Saxo Bank Securities Ltd.
Izumi Garden Tower 36F
1-6-1 Roppongi Minato-ku
Tokyo 106-6036
〒106-6036 東京都港区六本木1-6-1
泉ガーデンタワー36F

お問い合わせ

国・地域を選択

日本
日本

【重要事項及びリスク開示】

■外国為替証拠金取引は各通貨の価格を、貴金属証拠金取引は各貴金属の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、売買の状況によってはスワップポイントの支払いが発生したり、通貨の金利や貴金属のリースレート等の変動によりスワップポイントが受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■外国為替オプション取引は外国為替証拠金取引の通貨を、貴金属オプション取引は貴金属証拠金取引の貴金属を原資産とし、原資産の値動きやその変動率に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、オプションの価値は時間の経過により減少します。また、オプションの売り側は権利行使に応える義務があります。
■株価指数CFD取引は株価指数や株価指数を対象としたETFを、個別株CFD取引は個別株や個別株関連のETFを、債券CFD取引は債券や債券を対象としたETFを、その他証券CFD取引はその他の外国上場株式関連ETF等を、商品CFD取引は商品先物取引をそれぞれ原資産とし、それらの価格の変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、建玉や売買の状況によってはオーバーナイト金利、キャリングコスト、借入金利、配当等調整金の支払いが発生したり、通貨の金利の変動によりオーバーナイト金利が受取りから支払いに転じたりすることがあります。
■上記全ての取引においては、当社が提示する売価格と買価格にスプレッド(価格差)があり、お客様から見た買価格のほうが売価格よりも高くなります。
■先物取引は各原資産の価格を指標とし、それらの変動に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。
■外国株式・指数オプション取引は、対象とする有価証券の市場価格や対象となる指数、あるいは当該外国上場株式の裏付けとなっている資産の価格や評価額の変動、指数の数値等に対する予測を誤った場合等に損失が発生します。また、対象とする有価証券の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することがあります。なお、オプションを行使できる期間には制限がありますので留意が必要です。さらに、外国株式・指数オプションは、市場価格が現実の市場価格等に応じて変動するため、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾向があり、意図したとおりに取引ができず、場合によっては大きな損失が発生する可能性があります。また取引対象となる外国上場株式が上場廃止となる場合には、当該外国株式オプションも上場廃止され、また、外国株式オプションの取引状況を勘案して当該外国株式オプションが上場廃止とされる場合があり、その際、取引最終日及び権利行使日が繰り上げられることや権利行使の機会が失われることがあります。対象外国上場株式が売買停止となった場合や対象外国上場株式の発行者が、人的分割を行う場合等には、当該外国株式オプションも取引停止となることがあります。また買方特有のリスクとして、外国株式・指数オプションは期限商品であり、買方がアウトオブザマネーの状態で、取引最終日までに転売を行わず、また権利行使日に権利行使を行わない場合には、権利は消滅します。この場合、買方は投資資金の全額を失うことになります。また売方特有のリスクとして、売方は証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときの損失が限定されていません。売方は、外国株式・指数オプション取引が成立したときは、証拠金を差し入れ又は預託しなければなりません。その後、相場の変動や代用外国上場株式の値下がりにより不足額が発生した場合には、証拠金の追加差入れ又は追加預託が必要となります。また売方は、権利行使の割当てを受けたときには、必ずこれに応じなければなりません。すなわち、売方は、権利行使の割当てを受けた際には、コールオプションの場合には売付外国上場株式が、プットオプションの場合は買付代金が必要となりますから、特に注意が必要です。さらに売方は、所定の時限までに証拠金を差し入れ又は預託しない場合や、約諾書の定めによりその他の期限の利益の喪失の事由に該当した場合には、損失を被った状態で建玉の一部又は全部を決済される場合もあります。さらにこの場合、その決済で生じた損失についても責任を負うことになります。外国株式・指数オプション取引(売建て)を行うにあたっては、所定の証拠金を担保として差し入れ又は預託していただきます。証拠金率は各銘柄のリスクによって異なりますので、発注前の取引画面でご確認ください。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、取引証拠金を事前に当社に預託する必要があります。取引証拠金の最低必要額は取引可能な額に比べて小さいため、損失が取引証拠金の額を上回る可能性があります。この最低必要額は、取引金額に対する一定の比率で設定されおり、口座の区分(個人または法人)や個別の銘柄によって異なりますが、平常時は銘柄の流動性や価格変動性あるいは法令等若しくは当社が加入する自主規制団体の規則等に基づいて当社が決定し、必要に応じて変更します。ただし法人が行う外国為替証拠金取引については、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用いて通貨ペアごとに算出(1週間に1度)した比率を下回らないように当社が設定します。
■上記全ての取引(ただしオプション取引の買いを除く)は、損失が無制限に拡大することを防止するために自動ロスカット(自動ストップロス)が適用されますが、これによって確定した損失についてもお客様の負担となります。また自動ロスカットは決済価格を保証するものではなく、損失がお預かりしている取引証拠金の額を超える可能性があります。
■外国証券売買取引は、買付け時に比べて売付け時に、価格が下がっている場合や円高になっている場合に損失が発生します。
■取引にあたっては、契約締結前交付書面(取引説明書)および取引約款を熟読し十分に仕組みやリスクをご理解いただき、発注前に取引画面で手数料等を確認のうえ、ご自身の判断にてお取引をお願いいたします。

サクソバンク証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号、商品先物取引業者
第一種金融取引業、第二種金融商品取引業
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本投資者保護基金、日本商品先物取引協会
手数料:各商品の取引手数料についてはサクソバンク証券ウェブサイトの「取引手数料」ページや、契約締結前交付書面(取引説明書)、取引約款等をご確認ください。