2023年、商品市場は嵐の中の航海？天候、金利、不安定さが織りなす複雑な状況 - Weather, rates and unrest paint muddy picture for commodities in 2023

※本レポート内日本語は、ご参考情報として原文（英語）を機械翻訳したものです。

2023年、商品市場はどのような年だったのか？振り返れば、希望と失望が入り混じった、なかなか複雑な1年でした。経済成長や需要への懸念がエネルギーや工業用金属に重くのしかかり、一方で気候変動が思わぬ好材料、悪材料を生み出すなど、まさに嵐の中の航海のような年でした。

年初は、数ヶ月におよぶコロナ禍のロックダウンから解放された中国の再開に注目が集まり、市場は幸先の良いスタートを切りました。しかし、インフレ抑制を目的とした中央銀行の継続的かつ積極的な利上げによる景気下振れリスクへの懸念が市場で強まり、すべてが順調だったわけではありません。こうした懸念が和らぎ始めたのは、ようやく各中央銀行が利下げに転じる可能性が高いと市場が判断した第四半期に入ってからです。中東での戦争、ウクライナでのロシアの継続的な攻撃、紅海での船舶攻撃など、地政学的リスクが高まり、世界の分断が進んだ1年でした。

グリーントランスフォーメーションも大きな潮流となりましたが、特に中国では燃料需要がピークを迎える可能性が高く、関連企業は厳しい局面に直面しました。金利上昇とコスト高騰により、評価額が急落し、後半には売り圧力が高まりました。サクソバンクの株式テーマ別パフォーマンスでも、グリーントランスフォーメーション、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵が最下位に低迷する一方、コモデティテーマは年間約12%のプラスリターンと中位に位置しています。

しかし、来年には資金調達コストが低下し、気候変動対策への取り組みも進むことから、2024年にはこれらの低位セクターが復活する可能性があります。ガス、原油、石炭の需要も過去最高を更新しており、世界的なエネルギー需要の増加が続く中、この移行プロセスは今のところ、より環境に配慮したものとなっています。

過去2年間で、ブルームバーグ商品トータル・リターン・インデックス（エネルギー、金属、農業にほぼ均等に配分された24の主要商品先物のパフォーマンスを追跡する）は、2021年に27％、2022年に16％のリターンを記録しました。それを考えれば、この1年の試練を考えれば、この指数が8%程度を戻すのは無理からぬことでしょう。なお、67%下落した米国産天然ガスを指数から除外すると、ほぼ前年並みとなります。

リターンを支えたのは、今年もいくつかの主要コモディティがバックワーデーション（市場の需給逼迫を反映する状況）で取引されたことで、期限切れの先物契約がより価格の安い翌月限にロールインされ、ロールイールドがプラスになったことです。前年同月比のロール利回りは、昨年の今頃の約9.4%から3.3%へと緩やかになったものの、ロール利回りが平均約-5%だったコロナ以前にはなかった追い風が投資家に吹いています。

年初の需給逼迫は主にエネルギーセクターでみられ、ロシア制裁と中国需要の楽観的な見通しを背景に、原油やガソリン、特にディーゼルなどの精製品は非常に逼迫していました。しかし、5月以降は、主に南半球でエルニーニョ現象が発生し、市況が逼迫し、砂糖、ココア、コーヒーの価格が高騰したため、農業セクターが主導権を握りました。

下表のように、いくつかの主要商品がインフレ抑制に果たした役割を見ることができます。国連食糧農業機関（FAO）の食品価格指数は11月に前年同月比10.7％の下落を示し、小麦やトウモロコシなどの穀物、植物油、乳製品の下落が牽引しました。発電に使用される主要なエネルギー源である天然ガスは、世界中で大幅な下落に見舞われました。特に米国では、記録的な生産量と高水準の在庫、そして穏やかな天候が67％の下落を牽引しました。欧州でも、再生可能エネルギーによる旺盛な生産量、穏やかな天候、ロシアからのパイプライン・ガスに代わる液化天然ガス（LNG）の受入能力の向上、そしてとりわけ産業用需要の低迷を背景に、ガス価格は2022年の高騰に続いて下落を続けました。

金

330ドルの幅で取引された後、年初来で約12%上昇した金は、中央銀行の継続的な需要やアジアの個人投資家の買いが牽引し、米国の短期金利が上昇を続ける中、実質利回りの急上昇やポジションを保有するための資金調達コストの上昇に注目する投資家の継続的な売りを相殺する形で、やや驚くほど堅調なパフォーマンスを示しました。しかし、この上昇の大部分は、中央銀行が金利の次の動きが低くなる可能性が高いことを最終的に示唆した第4四半期中に実現したことは注目に値します。

銅

ニッケル、亜鉛、アルミの低迷が主因で、スズの上昇で一部相殺されました。すでに低い在庫水準にあり、資金調達コストが下がるにつれて産業用ユーザーからの補充が見込まれることから、2024年も銅市場は引き続き下支えされるものと思われます。

原油

ブレントは、ウクライナ戦争によって相場が急騰し、その後暴落した2022年の64ドルのレンジに比べ、比較的小さな27.5ドルのレンジで1年を過ごしました。現在の価格は80ドル前後で、年初の平均価格より数ドル低い程度です。この比較的小さなレンジは、OPEC+が積極的な供給管理を通じて安定した価格を維持しようとしているためです。しかし、OPEC+が価格の上昇を望んでいることは間違いありませんが、米国やイランなどからの生産量の増加と第4四半期の需要の低迷により、OPEC+は市場シェアを手放す一方で価格上昇に失敗しており、半分の勝利にとどまっています。

ヘッジファンドは2024年に向けて慎重姿勢を維持

10月以降、ヘッジファンドと商品取引顧問（CTA）による売りが続いた結果、主要24商品先物のネット・ロング・ポジションは、コモディティ、特に燃料に対する世界的な需要が崖っぷちに落ち込んだ2020年初頭のコビド危機の最盛期の水準にまで崩壊しました。

こうした動きは、中国をはじめとする世界の成長不安や、資金調達コストの急上昇によって産業界が過剰在庫の削減に動く中、2023年に苦戦を強いられた資産クラスがますます過小評価されていることを浮き彫りにしています。また、2024年にテクニカルおよび/またはファンダメンタル的な見通しが支援材料となり、新たな買いやショートカバーが入るような状況が整えば、このセクターが力強く回復する可能性もあります。このような変化を引き起こす要因としては、利下げによって資金調達コストが低下し、それに伴って内在するコンタンゴが業界の在庫補充につながること、OPECが原油供給を厳格に管理していること、そしてとりわけ、主要国経済全体の景気減速リスクを相殺するのに役立つ主要コモディティ全体の需給逼迫の兆しがあることなどが考えられます。

Commitment of Traders : 過去の記事

2023年12月4日： COT：投機筋は金の上昇をさらに加速させる - COT: Speculators add further fuel to gold rally

 

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Summary:  A look back on developments that shaped the commodities market in 2023, a year that began on an optimistic note with focus on China’s reopening after months of Covid-related lockdowns sending the market off to a good start. But it wasn’t all bliss as markets grew increasingly worried about the risk of an economic fallout from continued and aggressive central bank rate hikes aimed at bringing inflation under control. Aside from economic growth and demand concerns weighing on energy and industrial metals, diverging weather developments played an important role, leading to some of the best, but also worst performances.As the 2023 hourglass runs out, it’s time to reflect on what kind of year it has been for commodities: a pretty mixed bag filled with good, bad and surprises. Aside from economic growth and demand concerns weighing on energy and industrial metals, diverging weather developments played an important role, leading to some of the best, but also worst performances.

The year began on an optimistic note with focus on China’s reopening after months of Covid-related lockdowns sending the market off to a good start. But it wasn’t all bliss as markets grew increasingly worried about the risk of an economic fallout from continued and aggressive central bank rate hikes aimed at bringing inflation under control. These concerns only began to ease this quarter when markets finally received a nod that the next move in rates would likely be lower. A war in the Middle East, Russia’s continued aggressions in Ukraine, and attacks on ships in Red Sea all added up to a year that saw increased geopolitical risks and with that an increasingly fragmented world.

It was also a year that saw the green transformation gather momentum, especially in China where fuel demand looks set to peak next year. However, that focus did little to support capital intensive companies involved with the transition as they faced heavy selling pressure during the second half of the year amid lofty valuations coming under pressure from a rapid rise in the cost of money as interest rates and yields surged higher. Saxo’s equity themes highlight this weakness with green transformation, renewable energy and energy storage being the worst performing themes while the commodities theme is found near mid-table after returning around 12%.

However, with funding costs coming down next year and with ongoing efforts to combat climate change, we suspect these under-owned sectors could see a comeback in 2024. With global demand for energy still rising, this transition process however is for now more of a green addition, after demand for gas, crude and coal also reached fresh record highs.