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サマリー: はじめに為替市場の取引の動向を学び、為替市場がどのように機能するか、どのようにFX取引のプランを立てるかを理解しましょう。
「FX」、「外国為替証拠金取引」という言葉を聞いたことがあり、投資で資金を増やすことに興味があるならば、ぜひFX取引に挑戦してみてください。外国為替取引とは、ある通貨の価格を別の通貨の価格と交換し、利益を出す取引を行うことを目的とした取引です。
ある通貨から別の通貨への変換や交換は、海外旅行のための資金の交換など、現実世界での実用的な理由によるものもあります。為替トレーダーの目的は、ある通貨に対する別の通貨の特定の値動きを正確に予測して売買することです。為替取引は商業目的にも使われます。海外でのサービスや商品の代金の支払いに必要とされます。また、リスクを相殺したり完全になくしたりする一つまたは複数の為替取引により損失の可能性が軽減されると考え、市場における既存の未決済の投資をヘッジするためにも利用されます。
外国通貨は、24時間年中無休体制のピアツーピア取引を容易にすることを目的とする公開市場で取引され、個人、銀行、企業、さらに政府が通貨を交換することが可能です。為替市場は長らく世界で最も流動的な取引市場となってきました。一日の取引額は5兆ドルを超えます。
米ドルは世界で最も影響力のある通貨の一つです。というのも、米ドルは、世界の中央銀行が保有する外貨準備の60%を占めているからです。そのため、米ドルは、英ポンド(GBP)、ユーロ(EUR)、オフショア人民元(CNH)など他の通貨と組み合わせて取引するのに最も人気のある外国通貨の一つです。
中国の法定通貨は人民元(RMB)として知られていますが、中国の経済・金融システムの単位を表すものとしてオフショア人民元(CNH)が使われており、微妙な違いがあります。米ドルを人民元に交換したい場合は、オフショア人民元(CNH)を受け取ることになります。人民元(RMB)は中国本土内でのみ交換手段として通用する法定通貨です。
具体的に言えば、米ドルは大半の「メジャーな」通貨ペアに含まれ、外国為替市場で行われる全取引の約4分の3を占めています。
為替の通貨ペアは、通貨を取引できる最も直接的な方法です。その名が示す通り、2種類の通貨で一組になっています。多くの場合、為替取引の初心者には、「メジャーな」通貨ペアの取引から始めることが勧められます。主な理由は、そのような通貨ペアは市場での流動性が最も高いということです。流動性は重要です。流動性が高いことは、その通貨ペアを取引する投資家が多いということを意味します。それにより売買しやすくなるため、投資家にとって好都合なのです。また、流動性が高ければ、たいていの場合、買値と売値の差額は小さくなります。
「マイナーな」通貨ペアでは、売値と買値の差額が大きいことがあり、そのせいですぐに市場のボラティリティが高まります。ボラティリティが高くなるのは、実際に市場で取引する買い手と売り手の数が少ないためです。マイナーな通貨ペアでは、売り手が売値を引き下げようとせず、同様に買い手も買い上がろうとしないため、買値と売値の「スプレッド」が広くなります。また、為替取引で利益を出すには、買値と売値の差額が大きいほど、値動きが大きくなければならないことにご注意ください。
通貨ペアを選択すると、EUR(ユーロ)/USD(米ドル)というように、前後に並んだ2つの通貨が表示されます。前の通貨は「ベースカレンシー」、後の通貨は「クォートカレンシー」と呼ばれます。通貨ペアの価格は、ベースカレンシー1単位を購入するために必要なクォートカレンシーの金額に相当します。
一例として、EUR(ユーロ)/USD(米ドル)の通貨ペアの価格が1.13と表示されているとします。これは、1ユーロが1.13米ドルに相当することを意味します。この通貨ペアの価値が変動すれば、米ドルの価値がユーロに対して上がったり下がったりするということです。為替トレーダーがするべきことは、通貨ペアの値動きがどちらに向かうかを正しく予測することです。
為替市場には、特に注目される7組の通貨ペアがあります。それは、EUR(ユーロ)/USD(米ドル)、GBP(英ポンド)/USD(米ドル)、USD(米ドル)/JPY(円)、USD(米ドル)/CHF(スイスフラン)などです。JPYは、日本の正式な法定通貨である円です。CHFは、スイスの正式な法定通貨であるスイスフランです。さらに、主要通貨ペアと並んで、人気の高い「コモディティ通貨ペア」としてAUD(豪ドル)/USD(米ドル)、USD(米ドル)/CAD(加ドル)、NZD(ニュージーランドドル)/USD(米ドル)も挙げられます。AUDは、オーストラリアの正式な法定通貨である豪ドルです。また、CADはカナダ、NZDはニュージーランドの正式な法定通貨です。
コモディティ通貨ペアは、豊富な天然資源を持つ国の通貨から構成されます。そのため、それらの資源が各国の通貨の支えとなっており、コモディティ通貨の値動きは原材料価格に大きく左右されます。
主要通貨ペア以外に、為替市場には「クロス通貨ペア」というものもあります。基本的に、クロス通貨ペアには米ドルは含まれません。これには、EUR(ユーロ)/CHF(スイスフラン)、EUR(ユーロ)/GBP(英ポンド)、EUR(ユーロ)/JPY(円)などがあります。これらのクロス通貨ペアの流動性は4つの主要通貨ペアほどではありませんが、直接交換するのに十分な流動性があり、ボラティリティは最小限です。
また、為替市場には、「エキゾチック」通貨ペアというものもあります。エキゾチック通貨ペアは、主要通貨一つと、開発途上の国または地域の通貨一つから構成されます。エキゾチック通貨ペアの買値と売値とのスプレッド(差額)は、一般に主要通貨ペアやクロス通貨ペアよりも広くなっています。そのため、利益を出すためには、相場が有利な方向に少し大きく動く必要があります。スプレッドが大きい通貨ペアを取引する際の最大のリスクは、スリッページです。スリッページとは、特定の買値または売値で取引をしようとしたのに、異なる価格で取引が執行されることです。エキゾチック通貨ペアでは、取引量が不十分であるために、最初に目指していた買値または売値を選べないことがあります。その場合、注文は次に利用可能な価格で発注され、想定していた価格を上回ったり、下回ったりする可能性があります。最も流通しているエキゾチック通貨ペアは、GBP(英ポンド)/ZAR(南アフリカランド)、USD(米ドル)/HKD(香港ドル)、NZD(ニュージーランドドル)/SGD(シンガポールドル)、EUR(ユーロ)/TRY(トルコリラ)などです。
為替トレーダーが為替市場を監視し、取引機会を見極める最も一般的な方法の一つは、テクニカル分析です。テクニカル分析の目的は、利用可能な価格チャートで値動きを確認し、市場での支持線と抵抗線のトレンドを特定することです。通貨ペアの価格が割安と判断される場合は支持線トレンド、割高と判断される場合は抵抗線トレンドが見られます。どちらのトレンドも、需要と供給という市場の原動力によって支えられます。
テクニカル分析を活用して効果的な為替取引をするために、為替取引で使われる以下の3種類のチャートについてよく理解しておくことが大切です。
ローソク足チャートは、為替取引プラットフォームで目にする最も一般的な取引チャートです。ローソク足は、所定の期間内における通貨ペアの高値と安値の幅を縦線で示すもので、線の色は始値と終値の変動に応じて赤または緑で示されます。このような赤い線をローソクの「芯」と考えてください。太いバーはローソク本体で、同じ期間内における通貨ペアの始値と終値を示します。
折れ線グラフ(ラインチャート)は、初心者にとって最も利用しやすい為替取引グラフの一つです。折れ線グラフは、ある期間から次の期間への通貨ペアの終値の動きを示すのに使われます。通貨ペアの値動きの一般的なパターンを素早く判断したい場合は、折れ線グラフに支持期間と抵抗期間を瞬時に表示することができます。
棒グラフも、所定の期間中の通貨ペアの始値と終値をプロットする効果的なグラフです。棒の部分は、各期間中の最高値と最安値を示します。各棒の左右のマークは始値と終値を示します。そのため、棒グラフは、特定の通貨ペアの価格レンジの拡大または縮小を見極める目的でよく用いられます。
取引したい通貨ペアを選んだら、そのペアを「買う」か「売る」かを決める必要があります。
以下の場合は、通貨ペアを「買う」ことを選びます。
仮にEUR(ユーロ)/USD(米ドル)を1.13220で買うのであれば、利益を出すには、この価値が1.13221まで上昇すること、つまりポジション設定時の買値にコストを加えた水準を上回ることが必要になります。
これはトレーディング用語で「ロング」と呼ばれます。ベースカレンシーの価値がポジション設定時の買値にコストを加えた水準を上回れば、利益を得ることができます。ベースカレンシーの価値がポジション設定時の買値を1pips下回るごとに、損失が発生します。
“pips”とは「percentage in point」の略で、ほぼ為替取引でのみ使われます。大半の通貨ペアはpips単位で表示され、小数点以下の最後の位を使って計算されます。
例えば、EUR(ユーロ)/USD(米ドル)を1.13220で買い、それが1.13245に上昇したとすると、25pipsから取引コストを差し引いた額が利益となります。
以下の場合は、通貨ペアを「売る」ことを選びます。
仮にEUR(ユーロ)/USD(米ドル)を1.13220で売るのであれば、利益を出すには、この価格が1.13219以下に下落する必要があります。
これはトレーディング用語で「ショート」と呼ばれます。ベースカレンシーの価値がポジション設定時の売値を下回れば、利益を得ることができます。ベースカレンシーの価値がポジション設定時の売値を1pips上回るごとに、損失が出ます。
通貨ペアの建玉を管理する際、損失を制限する方法として、ストップ(逆指値)注文と指値注文という2種類の注文方法があります。
また、この2つを組み合わせることで、為替取引のリスク管理戦略を最適化することもできます。例えば、ストップロスを総リスクの1%の損失に設定し、利食い注文を総リスクの1%の利益に設定することが可能です。これにより、リスクとリターンの比率は1対1になります。この場合、損益分岐点に達するには、取引の半分が利益を出せば良いということです。
為替市場で取引を行う時は、レバレッジが与えられることもあります。これは「証拠金取引」とも呼ばれます。レバレッジとは、市場でポジションをとる際、取引総額のごく一部を投じるだけで良いことを意味します。
例えば、ある通貨ペアについて5対1のレバレッジが与えられたとします。これは、市場でロングポジションまたはショートポジションを実行するのに、取引総額の20%だけを払い込めば良いということです。サクソバンク証券の証拠金率とレバレッジはこちら
為替取引だけに限らずあらゆる形の金融取引において、レバレッジには大きなリスクが伴うことにご注意ください。というのも、レバレッジとは、ブローカーから資金を「借りる」ことでエクスポージャーを増やすという概念だからです。為替取引の初心者の方には、できる限りレバレッジの利用を最小限に抑えることをお勧めします。市場への総エクスポージャーに応じて利益は大きくなりますが、同じように損失も大きくなるのです。
多くのブローカーは、主要通貨ペアに対して3.3%の証拠金を提示します。これは、3,300米ドルを負担するだけで、100,000米ドル分の投資が可能だということです。3,300米ドルは少額のように思えるかもしれませんが、損失は建玉全額(100,000米ドル)に応じて発生することになります。
為替レバレッジを使う必要性を感じる場合は、そのこつを学びながら、できる限り低い乗数を使いましょう。
大半のブローカーは、為替トレーダーが最も持続可能な方法でレバレッジを利用できるようにすることを目的とした管理ツールのホストを提供します。設定したポジションに対して不利な値動きになり、個々の取引で許容できる損失の上限に達した場合、ストップロス注文が実行され、ポジションを手仕舞うことができます。保証付きストップロス注文は全てのストップロス注文の中で最も厳格なものであり、相場変動やその後のスリッページに関係なく、希望する特定の価格で損切りすることを確約します。この注文を実行するにはプレミアムを支払いますが、最大限の安心感を得ることができます。
大半の通貨ペアでは、取引に保有コスト(資金調達コスト)がかかります。ロングかショートかに応じて、取引口座に入金または引き落としされます。
保有コストは、ロングかショートかに応じてプラスまたはマイナスになります。オーバーナイトの為替ポジションに適用される保有レートは、通常、年率で表されます。為替取引では、保有コストは「トムネレート」(翌営業日から翌々営業日までの取引)に分類されます。このレートは通常、取引している2つの通貨間の金利差の影響を受けます。
通常、為替市場でロング(買い)ポジションを持っている場合は、保有コストが口座に入金されます。一方、ショート(売り)ポジションを持っている場合は、保有コストが口座から引き落とされます。つまり、ポジションを売却するつもりで取引日の終了時に未決済のままにしておく場合、取引に保有コストを算入する必要があるということです。これらの保有コストは毎日請求されるため、数日または数週間、ポジションを保有する予定である場合は、取引全体のコストに算入する必要があります。
為替取引の初心者にとっては、為替市場でどのように取引プランを始めれば良いのか分からないことがあります。為替取引は投資よりもかなり投機的でリスクが高いものです。為替トレーダーは、長期ポートフォリオを構築する投資家とは対照的に、為替取引により短期的な利益を上げることを目指して毎日市場に参加します。そのため、市場でトレンドが生じた時、日々再現できる実地テスト済みの取引戦略を利用します。現在、多くの経験豊富な為替トレーダーが以下の4つの手法を用いています。
FX取引の概念と、為替市場に影響を与える可能性のある動向についてご理解いただけたと思いますが、FX取引を始めるにあたり、以下の5つのポイントを必ず念頭に置いてください。